やっと終わったミッドウィンター祭

終わった。
かれこれ1ヶ月くらい準備してきたミッドウィンター祭が終わった。
VLBI観測で睡眠不足のまま突入したミッドウィンター祭。
期間中も睡眠不足のまま走り抜いた感じ。
4日間のお祭り期間中に行われる色んな競技やイベントに対し、4チームに分かれて得点を競うのだが、そのチームは年齢別。
以前ドッチボール大会をやった時に、
チームバブル
チーム氷河期A
チーム氷河期B
チームゆとり
という分け方をして、それが面白かったので今回のミッドウィンターでも採用となった。


21日:ミッドウィンター1日目

まずは−20℃の中で大運動会。

これは顕著に若者優勢だった。
飛んだり跳ねたり走ったり、、、
明らか(私も含め)年寄りにはキツいのだ。
でも、雪の中、いい大人になってあんな必死に走ったり笑ったりできてメチャ愉しかった。
室内へ戻って、鼻歌イントロクイズやジェスチャーゲーム、腕相撲など、これもチーム対抗で競い合った。

夕食はブタの丸焼き。
オーブンの中のこぶたちゃんはとっても恨めしそうだった。。


22日:ミッドウィンター2日目

大運動会2日目。
ポートボールと綱引き。

これまた年寄りにはキツかった。
ポートボールって意外と運動量激しく、最初は前後半それぞれ3分で試合をしていたのだが、息がもたなくて1分半に急遽変更。
綱引きもツルンツルン滑る雪の上でゼイゼイいいながら頑張った。
1日目の疲れを引きずりながら、老体は確実に悲鳴をあげていた。

夕食は調理隊員K島シェフによるスペシャルディナー。
なんと−20℃の中、外での極寒フルコースディナー。
準備段階で19広場に机を並べた景色がシュール過ぎて面白かった。

しかし料理は、いちいち激ウマ。
早く食べないと凍るので急いで食べざるを得ないのがもったいなかった。
飲み物は最初の2〜3口飲んで放置しているともう飲めなくなってるし、
気を抜いているとスプーンやフォークは凍りついて唇に張り付くし、
なかなか油断ならない極上ディナーだった。

食後は室内に戻って、チーム対抗で作成した映像を競う「YouTuberバトル」や、各部門で作成した「CMフェスティバル」、事前収録した「笑ってはいけない昭和基地」などの映像を見てぬくぬくと愉しんだ。


23日:ミッドウィンター3日目

1日目、2日目もやっていたのだが、起きることができず参加できなかった朝7時半の健康増進企画・乾布摩擦に初参戦。

オーロラも出ていてなかなかインスタ映えしそうな写真が撮れた。(インスタやってないけど(^_^;)
そして、今日の競技は「すごろく」。
気象棟や管理棟など、各棟をマスにチームメイトの隊員を動かす壮大なスケールの大すごろく。
なかなか面白い企画だった。
すごろくの後は「かくれんぼ」。
管理棟の中で隠れた隊員を鬼が探すという正に単純なかくれんぼ。
大人になってまさかここまで本気のかくれんぼができるとは思いもしなかった。
これは昭和基地を隅々まで知り尽くした熟年の年寄りチームが断然有利だった。

夕食は調理隊員M原シェフによるスペシャルディナー。
あたたかい食堂でゆっくり味わった。

日本で食べたらおいくら万円するんでしょってゆう豪華ディナー。
ワインはグラスに入ってる量だけでも数千円ぶんと聞き、飲めないなりにも口くらいつけてみようと試みたが、目まで痛くなるくらい速攻ノックアウト。
帯がはち切れんばかりにたらふくお肉をいただいた後でも、美味しくてペロリだったデザートのティラミス♥シアワセ過ぎ。


24日:ミッドウィンター最終日

今日もオーロラバックに朝は乾布摩擦。

午後は紙飛行機大会や肝試し。
夕飯にピザを食べながら有志による演芸大会。
23時オープンの「真夜中の屋台」ではラーメンが振る舞われた。

この他にも、ゲリラ企画「ゲリラマイムマイム」でマイムマイムの曲が流れたら全員食堂に集合してマイムマイムを踊るという無邪気なことしてみたり、深夜までカラオケ大会や有志による麻雀大会など、ほんと体力の限界まで本気で遊びたおした4日間だった。

期間中ライトアップしていた雪像もミッドウィンター終了後にはすぐ取り壊される。

もったいないけど、放置しておくとブリザードが来たときにドリフト(雪の吹きだまり)ができてしまうのだ。
このミッドウィンター祭期間、ホント天候にも恵まれ予定していたイベントもすべて実行できた。
よかった。よかった。

そうこうしているうちに6月ももう終わり。
7月中旬には太陽くんもまた登ってくる。
忙しく愉しく過ごしているうちに極夜が明ける感じ。
うまくできてるなぁと思う。
歴代の越冬隊も、こうして極夜をたのしく乗り切ってきたんだなぁ。

極夜が明ければ、また色んな野外観測も始まる。
気を引き締め直してがんばろう。