ミッドウィンターとVLBI

ついにミッドウィンター祭がやってきた。
ミッドウィンターとは「冬至」のこと。
日本では6月21日は「夏至」の日のはず。
南極では日本と季節が逆で「冬至」を迎えている。
日本で冬至といえば太陽が昇っている時間が最も短い日のハズだけど、南極の冬至は太陽が昇りさえしない。
とはいえ、昼前後は意外と明るいことにビックリする。
朝っぱらから1日中、星空とオーロラってイメージだったんだけど、結構そうでもない。

地平線の下にいても思いのほか存在感のある太陽。
ホントすごいなぁ。

しかしながら太陽の光を直接浴びることのない生活が1ヶ月半くらい続くわけで、気分が滅入ったりしないよう毎年この時期には、南極の基地じゅうでお祭りをすることになっている。
それがミッドウィンター祭♪
昭和基地の今年のミッドウィンター祭は21日〜24日まで。
20日が前夜祭として、開会式も20日に行われる。

そんな中、24時間連続観測のVLBI(参照:「VLBI」)を19日〜20日に実施中!
みんなミッドウィンターの準備で忙しい中、夜中に代わる代わる観測の応援に来てくれて嬉しかった。
VLBI観測は衛星受信棟という、お祭りのメイン会場となっている管理棟とは離れた建物で行っているため、私は残念ながら開会式に参加することはできない。
開会式ではシャンパンタワーもあったよう。
ひとりで淋しくないよう、O石隊員が開会式の様子を中継してくれた。

そして今夜の夕食は、管理棟の廊下に手作り屋台を並べ、やきとりや寿司など様々な屋台で食べるお祭り仕様。
明日は外での極寒大運動会や極寒BBQ、クイズ大会などが企画されており、明後日と明明後日の夜には2人の調理隊員によるスペシャルディナーが予定されている。
とにかく盛りだくさんな4日間+αなのだ!

前回のブリザードで積もった雪を利用し、雪まつりのように大きな雪像も制作。
私はほとんど手伝えなかったけど、ほぼほぼ原寸大の雪上車の雪像が天測点カメラに写る位置に完成している。
中に乗って写真も撮れるようになっていて面白い。

また、ミッドウィンター祭では各国の南極基地とお祝いメッセージの交換をしている。
年賀状のようなものだが、もちろん葉書は届くわけないのでメール添付でグリーティングカードを交換し合っている。
やっと各国基地への送付も終わってお披露目解禁となった。

かろうじて太陽くんのいるうちに何パターンか撮影したのだが、
外国基地へ送られた公式のグリーティングカードがこれ

マイナス20℃の中、はやく〜〜〜!と言いながら撮ったスーツバージョンがこれ

私が出した案で撮影されたのがこれ

前日の夜に廊下でチョロっと練習しただけで撮ったとは思えないくらい皆さんチアのスタンツよくできてます!
即席だけど、みんなの力で支え合ってできたこの1枚の構図が私は好き。

このミッドウィンター祭を通して、より一層、仲間どうしの絆が深まるといいなぁ。