越冬隊員のある1日

朝7時に朝ご飯を食べ、8時に出勤。
通勤時間は徒歩約2分。
私は普段、地学棟という建物でなんやかんやしている。

私が担当する地圏モニタリングのする仕事内容は極地研のHPによるとこんな感じ↓

具体的には、地震計や重力計のデータをチェックしたり、地震計室や重力計室内の温度管理をリモートでチェックしたりしている。

地震計や重力計が置いてある建物は他の建屋からちょっと離れた所にあって、部屋の開け閉めだけでもノイズになるので直接入るのはブリザード後や月末の点検の時くらい。データは地学棟でも見ることができるし、日本でも見ることができている。
日本でも見てるのならここに隊員がいる必要ないように思うかもしれないけれど、何かトラブルがあった時、日本からの指示で機器の様子を実際に見に行ったり操作したりする役目として私がいるわけだ。ホント毎日、何も異常ありませんようにと祈る日々。。。

この日も地学棟のワッチを済ませ、それから気象ロガーという測器のバッテリー交換とデータ回収に行った。1カ所目がインテルレドーム内。こちらは地学棟から徒歩10分くらいの所にある。

2カ所目は電離層小屋。こちらも地学棟から徒歩10分くらい。バッテリーが重いので歩いてるとけっこう汗だくになった。今はまだ−8度くらいなんだけど、これから極夜期に入るともっと寒くなって作業もしにくくなるんだろうな。

午後は除雪作業のお手伝い。
せっかく重機免許もとってきてるので、練習がてら時々乗らせてもらってます。
思ったようにアームを動かすのは難しいけど、いっぱい雪をすくえたときは嬉しい。やってるとおもしろくて時間の経つのも忘れるくらい集中してしまう。この日もあっという間に4時過ぎになっていた。
最後はセルフのガススタへ寄って燃料補給。

自分で取っ手をクルクル回すという、まさにセルフ方式。
駐車場(その辺)に置いてから、キャタピラ周りの雪をスコップで取り除き、本日の業務終了。5時前に帰宅。

昨日から特別に露天風呂がオープンしており、夕飯前に入ってしまおうと露天風呂へ急いだ。
露天風呂初日の昨日は水温が上がらず、湯船の温度は28度だったらしい。
地学棟から居住棟へ帰ってくる途中に叫び声が聞こえていた。
風呂上がりの隊員達は寒い日のプールからあがった子供みたいにブルブル震えていた。
でも愉しそうでうらやましかった。
入りたい時間をいえば、その時間を女子用にあけてくれるという話だったが、一人でギャーギャー言って入るのもさみしいし愉しくないなぁと思い、一緒に入ってもらえませんかとミーティングでお願いしてみた。上下長袖のまるで海女さんのような水着を持ってきていたので私的にはぜんぜん構わなかった。おぼん程度かくしてくれればというお願いをしたところ、皆それぞれマイふんどしや海パン、何故か覆面など、おもいおもいの仕込みをして露天風呂へ来てくれた。
雪の中に埋められた露天風呂までは、発電棟の1階からダッシュで5秒ほど。

「ギャー」を覚悟して入ったけど、思いのほか快適♥
熱すぎて最初は大きな雪の塊を湯船に入れたくらい普通に温かくて気持ちよかった。
おかげさまでワイワイ露天風呂が愉しめました。
みなさん、ありがとうございます。


そして、日本では桜が満開のようだけど、昭和基地内でもついに桜が開花しました(^_^)v

来週末には満開らしく、お花見が企画されているみたい。
日々の暮らしを愉しく過ごす工夫も越冬の大切な仕事です。