ヒト! フルーツ♪ キャベツ、、、

9日、ついに32人以外のヒトが昭和基地にやってきた!
60次の先遣隊10名が飛行機に乗ってやってきたのだ。
飛行機は昭和基地の沖合に作られたオングル国際空港に降りてきた。

エアポートリムジン(雪上車)5台でお出迎え。
海氷の上で待つこと約50分。
うろこ雲の彼方に飛行機が見えてきた!
無人島に取り残されてから初めて来た飛行機を見るような気分。(ほぼほぼシチュエーション的に間違ってはいない)

きた〜!!!

みんな大興奮。

なにせ鳥さえも飛んでる姿をながらく見ていない空に、いきなりデッかい鉄の塊が飛んできたわけだ。
そして、2月以来32人のヒトしか見てこなかったのに、飛行機を運航してくる4人のカナダ人クルーを含めると、いきなり14人ものヒトに対面するわけだ。
ワクワクドキドキもんだった。
降りてきた先遣隊の人達への近づき方もどことなくぎこちなかったような気がする。
少し遠巻きにウェルカムボードを振りながら、ゆっくりと飛行機に近づいていった。

大人にして人見知りかっ
と自分にツッコミながらも、どんどんと飛行機から降ろされてくる積荷を皆で橇(そり)へと運ぶ。
その荷物の中には、嬉しいお土産も含まれていた。

約半年ぶりの生野菜と果物だ!

オレンジ、プラム、洋ナシ、バナナ♪
缶詰以外のフルーツだ〜♪

しかし、不思議とキャベツに感動がない自分がいた。
越冬すると千切りキャベツが食べたくなるよと聞いていたんだけど、まったく自分はそうならなくて、、、
ここに来て初めて、わたしは野菜がそんなに好きではないようだということを認識した(^_^;
確かに、キャベツ食いてぇ〜!と言っている隊員は多かったので、翌朝キャベツの千切りとカットフルーツが朝食に出てきたけれど、私はキャベツの千切りをスルーした。
洋ナシ、ウマかった♪

先遣隊の内ドームふじ基地への旅行隊2名が、59次の支援隊メンバーと一緒に朝食後すぐ先発隊として旅立っていった。
そして、カナダ人クルー4名もあっという間に飛行機で飛び立っていった。
それから夕方に出発予定のドームふじ基地旅行隊の準備にとりかかった。
大量の食料を冷蔵庫から皆でバケツリレーして橇(そり)へと積み込む。
食料橇、トイレ橇、燃料橇、、、いろんな橇を連結して準備する。
準備も整い、ドームふじ基地への旅行隊本隊が出発していった。
59次からはk村さんと山Dマン、プラス先遣隊のうち残り6名のドーム隊が約3ヶ月の長旅へと出発した。
昭和基地から約1000km離れた内陸の地で掘削を行い、深層の古い氷を採取することで太古からの気候変動を探るという壮大なプロジェクトの旅。
昭和基地から出発していった10名のドーム隊に加え、南極大陸のルート上にノルウェーからの研究者2名が飛行機で降り立ち雪上車に便乗するらしい。
究極の待ち合わせだな。
すげ〜。

久々の「ヒト」だったんだけど、なんだか嵐のようにやってきて嵐のように去って行ったという印象。
そして、先遣隊10名の内2名はオングル島周辺の地質調査が目的でやってきたため、これからも昭和基地で一緒に暮らしていく新しい仲間だ。
そしてそして、12月になると、またドッサリと知らない「ヒト」が増える。
この人見知り感、なんとかしとかないとなぁ。。