もう9月

ホントあっという間に8月が終わり、もう9月。
結局、8月最終週に予定されていた野外オペレーションは悪天候のために中止となった。
火曜日に出発予定だったのだけれど、水曜から木曜にかけてブリザードが来る予報が出ており、行けたとしても予定していた仕事ができないまま雪上車内での停滞を余儀なくされることが予想されたので、火曜は日帰りでとっつき岬まで燃料を運んだだけで帰ってきた。
とっつき岬で車両整備を行っていたメンバーも、予定を早めブリザード前に基地へ戻ることに。
そうして、32人無事に揃ってブリザードを基地内で平和に過ごした。
ビュービュー風の音はするけれど、快適に過ごせる昭和基地はホントありがたいと感じる。

このところ、ブリザードと晴天が入れ替わり立ち替わりやって来ている。
29日から30日にかけてはものすごい地吹雪、
翌31日は風も穏やかで晴れ間が見られ、
また1日には外出禁止令にまでなるほど風が強まった。
そして翌2日には快晴の青空が広がり、
3日にはまた外出注意令が出る地吹雪っぷり。
日本では春の天気は変わりやすいというけれど、なんとなくここでも春が来たのかなという印象を受ける。

ブリザードが明けると、建物の周りにはドリフトと呼ばれる雪の吹きだまりができる。
美しいシルエットは砂漠を思わせるものがある(参照:「やっと砂漠!の巻」

たったひと晩で基地の景色がガラリと変わる。
ドリフトの規模も大きなものだと2階建ての建物の屋根くらいになる。

除雪のことを考えると大変だけど、ブリ明けの除雪前、大きな急斜面を滑り降りたりして雪遊びするのも愉しいのだ。

悪天の合間だった2日の日曜には、もっと長い急斜面へ遊びに行った。
青空バックに白い氷山が美しく映えるナイスビューな通称オングル国際ゲレンデだ。
といっても、ただのだだっ広い急斜面。
滑るスピードは抜群だけど、登りはもちろん徒歩。
1回滑った後、次滑ろうという気持ち作りまでの時間はまぁまぁかかる。
3回ほどソリで滑った後はキレイな景色を眺めながらのんびり過ごした。



そして、そして、、
来週には、いよいよ中継拠点旅行隊が内陸へ向けて出発する。
今週末には壮行会も予定されている。
中継拠点旅行隊6名が帰ってくるのは約1ヶ月後。
それまでは26人での基地生活となる。
そうこうしていると、11月にはもう次の60次隊先遣隊が昭和基地へやってくる。
我々越冬隊員32人ぽっきりでの生活も、考えると残り少ないことに驚く。

毎日を大切に過ごしたいと思う。