サヨナラ太陽

5月30日12時37分の日の入りを最後に、太陽くんは消えていった。


当分お目にかかることができなくなる太陽くんをしのび、前々からイベントが企画されていた。
太陽が消える日にタイムカプセルを埋め、次は太陽が沈まなくなる約半年後に掘り返そうというものだった。
タイムカプセルの中には半年後の自分に向けた手紙を入れたのだが、
半年後って、、、けっこうすぐじゃね?
開けた時の感動の薄さを何となく想像しながらも、ちゃんと書いてみた。

せっかくなので、最後の太陽バックに記念撮影をしようと、顔ハメ太陽くんも前々から作成していた。
しっかり顔にフィットするよう頭の後ろ部分にゴムをあしらったヒモは各自でサイズ調整してもらうというフリーサイズ仕様。
長時間付けていても気にならない無駄なフィット感を実現した優れ物。

太陽くんになりきり、みんなでタイムカプセルを埋めた場所の証拠写真を撮った。

その後、基本観測棟の屋上で太陽バックの記念撮影をしたのだが、この日は秒速10m以上の風が吹いており、無駄にフィットした顔ハメ太陽くんへの風の抵抗はハンパなかった。ビッグサイズを選んだ隊員は特に厳しかったことだろう。みな風に顔を持って行かれそうになりながら必死に耐え撮れた渾身の一枚。

集合写真の撮影はだいだいいつも写真の名手O石隊員。
最近は、普通のタイマー機能ではなく1秒ごとのタイムラプスで大量に撮影し、その中からなるべく全員がちゃんと写っている写真をセレクトするという方法をとっている。
外での撮影はいちいち寒いので(^_^;ミスは許されないのだ。

太陽が沈んだ後も、しばらくは夕方くらいの明るさが続いていた。
地平線の下に隠れてからでも十分に存在感のある太陽、、
ホント太陽ってすごいなぁ〜。
素朴にそう感じる。
あってあたりまえのものが無くなってしまうとなると妙に有難味を感じるものだ。

翌日、曇りということもあり、朝はホントに真っ暗だったけど、お昼頃にすこ〜しサヨナラしたはずの太陽くんがチラっと顔を出していた。
蜃気楼で地平線の下にあるはずの太陽が見えてしまうことはよくあるみたい。

翌々日は更に雲が多く、チラ見せ太陽くんもみることはなかった。
けど、昼前後は真っ暗というわけではなく、薄明るい感じの空。
この薄明るさも段々となくなってくるのかなぁ。