アノマロカリスに会いたくて〜その2〜

アノマロカリスが発見されたバージェス頁岩を見に行く超マニアックなツアーは、なんと旅のバイブル『地球の歩き方』に載っている(超ちっちゃく)

往復約20km歩くバージェス頁岩ツアー以外に、そのツアー会社がイチオシしているのが、三葉虫がざっくざっく見られるというステファン山登山だった。
こちらの方は往復約6kmということで、若干、バージェス頁岩ツアーよりもマシなのでは?という思いもあり、足慣らしの意味も込めて参加することにしていた。

朝の集合は8時半。
集合場所はフィールドという町のヨーホーブラザーズいうガソリンスタンドみたい。。(どこやねん!)
この時点で、すでに難易度の高さを感じる。
調べてみると、フィールドの町は小さ過ぎてホテルなんかは無さそうな雰囲気。。
フィールドに近く、有名な観光地としてホテルの数も多かったのがレイク・ルイーズだった。

レイク・ルイーズには数年前の冬に1度訪れたことがあり、その時には何もかもが真っ白だった覚えしかない。
白い氷河と、そこからのとけ水が流れ込む美しい湖のエメラルドグリーン、、
そんな神秘的な風景を土産物屋の絵葉書で見た覚えはあり、夏に是非また訪れてみたいと思っていた。

そんな訳で、レイク・ルイーズに拠点を置き、2日間のマニアックハイキングに備えることにした。

カルガリーから移動を始め、初日はバンフという町に一泊した。

普通にゆるい観光を愉しんだ後、レイク・ルイーズ方面へ移動。

カルガリー→バンフ→レイク・ルイーズは、すべて1号線沿いに位置しており道に迷う心配もない。
レイク・ルイーズを通りこし、もう少し先にあるベタな観光地コロンビア大氷原も見に行った。

この1号線沿いの風景はホントに素晴らしい。
壮大な大地の動きを感じる美しい地層、
氷河が削りだした不思議な彫刻美、、
山の形といい、模様といい、
『わぁー』とか『すげ〜』しか言葉が出てこない。


いかにも化石がザクザク出てきそうな雰囲気❤️

1日目、2日目と、
ゆるく超ベタな観光を愉しみ、
さぁ、いよいよ化石ツアーだ!


レイク・ルイーズからフィールドまでは車で30分ほど。
朝はレイク・ルイーズ唯一のショッピングモールでパンを買い、車の中で朝食をとりながら移動。

ロッキー山脈を愉しみながら軽快に車をとばしていると間もなくFieldの看板が出てくる。
近づいてみると、道沿いにヨーホーブラザーズという看板がデカデカと出ていた。

超わかりやすっ!

勝手に難易度高そうに思っていたが、意外にカンタン。
ガススタ隣りの道の駅みたいなとこでラストチャンスとなる用を足し、他の参加者たちの集合を待った。

参加者たちの中には小さな子供連れの家族もいた。
『子供でも登れるのか、、、』
と、少し安心しながらストレッチ。

参加者は、
この子供連れ四人家族と、
中学生くらいの子供を連れたおっちゃんと、
関係のよくわかんない若者三人withおじいちゃんと、
われわれ夫婦の合計12名。

先頭には超足の長いガイドのジェフさん、そして最後尾にも、もう1人ガイドのケンさんがつき、さっそく山へ出発だ。

ヨーホーブラザーズに車を置き、のどかなフィールドの町を通り抜け山路へと入っていく。

めちゃくちゃ天気もよく、爽やかな朝日を浴びながら気持ちよく進んでいくと、間もなく看板が現れた。

ここからはガイドなしでは入ることのできない区域であることを示している。
この辺りはユネスコの世界遺産に登録されており、勝手に入ったり、落ちてる化石を持って帰ったりすることはNG。。

息は少々きれつつあるが、看板を通りこしテンションも上昇。
背後に5歳と6歳の姉妹が歩いていることで、最後尾を待つペース配分もゆったり。
なんとかついて行けそう。

しかし、途中から登り斜面の角度が急変!息の上がり具合がハンパない。。
私の後ろには6歳のちびっ子がピタッとついて来てる。
あなどれぬ!この子供、、、

倒れそうになりながらも、薄っぺらな大人のプライドで必死に頑張る。

前を歩いていたおじいちゃんも結構がんばってる。
息を切らしながらも、足元に落ちてる石を指差し、化石が入ってることを嬉しそうに教えてくれた。

もうすでに乳酸パンパンの太ももを動かしているのは、三葉虫によるアドレナリンだけ。
まぢ死にそう!

瀕死の急斜面をなんとか登りきり、見晴らしのいい場所でランチタイム♫
そこには、自然の中にいっさい溶け込まない不自然な鍵付きロッカーが置いてあり、中には化石サンプルがたくさん保管されてあった。

ガイドのジェフさんによる詳しそうな解説は、ザンネンながら英語なのでほとんどカンでしか理解できなかったが、めちゃくちゃキレイな三葉虫化石にテンションは上がりっぱなし。

サンドウィッチとチョコナッツバー、そして三葉虫でパワーチャージしリフレッシュ!
気を取り直してゴールを目指す‼︎

上に行く程どんどん、歩いている途中で踏んづけてる岩の中にも三葉虫を見ることができるようになってきた!
疲労感よりもワクワク感が増してくる!

途中の岩でも十分テンションは上がっていたのだが、
たどり着いたゴール付近の石達は、ホントすご過ぎた!
転がってる石を拾うとほぼ例外なく化石入り!

中にはアノマロカリスの触手らしきものもゴロゴロ見られた!

若者三人組は
『ワァオ!』
『ベリークール!』
『アメージング!!』
の連発。。
やっぱ、みんな超マニアックw

子供達も小さな両手にいっぱい化石入りの石をかかえてジェフさんに持っていってるw

持って帰れないぶん写真はバチバチ撮りまくった!

化石まみれのシアワセ萌えるひと時を過ごし、麓の町へと戻っていった。

ヨーホーブラザーズの駐車場へ戻ってきたのは夕方の4時くらい。

1日だけのマニアック仲間達に別れをつげ、明日のツアーにも参加する我々にジェフさんは『また明日!』と含み笑い。
もぉカラダはキャンセルを訴えていたが、めいいっぱいの笑顔で応えた。

次回、
化石マニアの聖地☆バージェス頁岩を目指すの巻
へ続く、、、