トラブル@ロシア

昨年の夏の旅行で起こった『気球に乗れなかったかわいそうな子』事件に続く悲惨なトラブルが今年も発生してしまった。
旅にはトラブルがつきもの。
そんなこんなにも負けない不屈の精神でブログ更新!(強がり)


チェブラーシカやトイカメラのロモに魅せられ、初めてロシアを訪れたのはもう十数年前のこと。

ニセ警官にパスポートを盗まれることがあるので呼び止められても無視することとか、色んなコワい噂とナゾの対処法を予習し、一応の覚悟を持って向かった初めてのロシア…。
キョロキョロ&ドキドキしまくりながら歩いたモスクワの街はかなりオモロく刺激的な印象として記憶に残っている。

あれから、、
インドのニューデリーやイスラエルのエルサレム、アフリカのナイロビなど、モスクワ以上にキョロキョロ&ドキドキする国も旅し、私なりの経験値はそこそこ上がっているハズ。

そんな私の目から見て、今回訪れたサンクトペテルブルクの印象は、超まともな観光地!!
危険な香りはモスクワに比べると断然マシ…というか、かなり文明的で意味不明感は残念なほど感じられなかった。

そんなちょいと油断した気持ちがトラブル発生につながったのだった。。

血の上の教会という、いかにもロシアって感じの建物を見に行くため歩いていると、背後から物売りがやってきた。

写真右の人通りの多い道でのデキゴト。。。

いらないと断りながら突き進んでいると、別のオッサンが何か私の背中を指さしていることに気づく。
ハっと思って背中側にしていた斜めがけバックを見ると、チャックが開けられ中に入っていたサイフがない!
『やられた!』
本当に一瞬の出来事だった。
教えてくれたオッサンは半泣き顏の日本人に続けてアドバイスした。
わかんないロシア語で。たぶんこんな感じで。
オ 『背の低い二人組だったよ。ひとりはこっち、もうひとりはこっちに走っていった。金だけ抜いてサイフは捨てることが多いから、道のゴミ箱を探してみるといいよ』
私 『おぉ〜、、そだな。そだな。ありがとオッサン!』

と、しばらく一緒に探してくれるオッサン。何か携帯電話でしゃべりながら、、、

オ 『こっちはないなぁ…。ぢゃ、あっちの公園なんかはどうだ?』
私 『ありがと、オッサン!』

やたらとゴミ箱だらけの公園内をひたすら探すが見つからない。
そうこうしているうちにオッサンはいつの間にか消え去っていた。

私 『…。なーんか、あのオッサンもあやしくね?』

ありうる。。
仲間が逃げる方向から注意をそらし、その後、お金を抜いたサイフだけは見つけさせ、警察よんだりしないように仕向けてた…?

時すでにおそし。

もう、次の対処を考えていくしかない。
旦那様と手分けしながら、電話でクレジットカードやキャッシュカードを止めにかかる。(カードってあんな瞬間的に止めてくれるのね。。すごーい。。)

幸いカードが使われた形跡はなかった。
今後もしカードが見つかったとしても使用再開は出来ないという説明を受け、再発行の手続きも依頼し電話を切った。

もうサイフ、、今更見つかったってなんの意味もないや…
と思うと、なんかスッキリした。

ゴミ箱サイフ捜索もさっぱり諦め、まだ近づいて見てもなかった血の上の教会を見に行くことにした。

あー、そーですね、スゴイ建物ですねー。
半分なげやりな気分で写真撮りまくりー。
すぐ近くには、これでもか‼ってくらいマトリョーシカ売りまくりーの小店が並ぶ。

『どうだ?見てけよ』みたいな感じで勧めてくるおっさん達に、
『お金ぜーんぶ今さっき盗られて買えるわけないんだよねー』と日本語でぶつぶつ言い放ちながら写真だけバチバチと撮って歩く。

次に考えた対処方法は、保険に使うための被害届を発行してもらうことだった。
しかし、どこに警察署があるのかもわからない。
地図を見ると日本領事館が近かったので、警察の場所だけでも教えてもらおうと思い日本領事館を目指した。

領事館の入り口で呼び出しボタンを鳴らすと、中から安心な日本人顔のにぃちゃんが出てきた。
財布をスラれたことを話し警察署の場所を教えてほしいというと、まず中へ案内された。

に 『一応こちらでも軽い事情聴取をさせてもらいますね』
私 『はい』
に 『盗られたのは財布だけですか?パスポートは盗られてないですか?』
私 『財布だけです』
私(心の声) 「さっきもそうゆーたやん」

に 『パスポートは持ち歩いておられますか?』
私 『はい』
に 『(ケゲンナ顔で…)まず、パスポートは持ち歩かないで下さい。パスポートをなくされると再発行できるまで出国できませんから、この国は。…(かなり長くクドい話が続く)…以下省略』
私(心の声) 「今そんなアドバイス聞きにきたんちゃうねんけど…」

その後も延々と、にぃちゃんの超長くクドい説教は続いた。
「個人旅行で簡単に来るべき所じゃない」的なわかりきった話はおもいっきりスルーするとして、、
被害届をゲットするために必要そうな情報だけをかいつまむとこんなカンジ、、、

・まず警察に行っても言葉が通じないので、行くなら通訳を雇っていかないと無理。
・通訳を雇って一緒に行ったとしても、警察はまともに取り合ってくれない。
・ひたすら待たされるだけで被害届なんて書いてもらえないor書いてもらえたとしても丸1日つぶれたりする。
・個人旅行でスリの被害に遭った人の9割以上は(被害届なんて)あきらめて帰る。
・警察署のある場所も物騒な所なので、夜は近づかない方がいい。

つまり、、、
あきらめて帰れ!
って話だった。

あげくの果てに、警察署の場所も教えようとする気配のないにぃちゃんに対し、
私 『で、警察署の場所はどこですか?』
に 『ああ、、ちょっとわかりづらいとこなんですよね…。ま、地図をコピーしてきましょう』
私 『…』

無駄な時間はかかったが、なんとか地図をゲットし領事館を去ろうとした時、
に 『その、、一眼レフも気になったんですよね。持ち歩かない方がいいですよ。レンズだけ盗られたりすることもありますから…。』

私(心の声)  「そんなんで旅できるか〜!!」

街中で歩いている人の8割はスリだと思えbyにぃちゃん
地下鉄やバスなどの公共交通機関には乗るなbyにぃちゃん

他にも数え切れないほどの人間不信語録が私の頭ん中をスルーした。
超不快な説教を受けクタクタになった後、あぶなく便利な地下鉄に乗って宿へもどる。

被害届ゲットへの熱意&目的はもはや、
「保険のために必要」<「にぃちゃんをみかえす」
になっていた。


以下、、
「かわいそうな子、ロシア警察へ行くの巻」へつづく…