しらせ海上生活

今日は朝から観測隊員向けの色んな説明会や訓練があった。
まずは、ヘリコプターが飛び立つ広い飛行甲板という場所で、発煙筒の使い方講習会があった。
南極では昭和基地の他、野外の調査へ出かける際にはヘリコプターを使う。調査が終わり、またヘリコプターで迎えに来てもらう時に居場所を知らせるため発煙筒を使うらしい。一度引き金を抜くと約3分間オレンジ色の煙が吹き出るようになっている。
オレンジ色の煙が青空に向かって勢いよく吹き出す様子を見ていると、昔よくみんなで囲んで見た花火のドラゴンを思い出した。



溺者救助訓練では、海に人が落ちた!というシチュエーションで艦内に放送が入り、全員が迅速に公室へ集合する。集まったところで人員チェックを行い誰がいないのか確認するという訓練。溺者役は、訓練放送前に廊下を歩いていた隊員を適当に自衛隊の方がスカウトしていたらしい。

今日もフワフワとした浮遊感の中、美味しくランチをいただき、午後からは総員離艦訓練。
これは、船が沈むというシチュエーションで、船についている救命艇に乗り込みしらせから脱出するための訓練。実際に救命艇に乗るわけではなく、救命艇の下に集まり人員点呼を迅速に行うというもの。しかし、南極の海で救命艇に乗って放り出されても…。無事にしらせが昭和基地へたどりついてくれることを祈るばかり。

15時からは艦上体育。参加は自由で、各自が体力作りのため運動をする時間。走る人、キャッチボールをする人、サッカーをする人、剣道をする人、空手をする人・・・。「走らないんですか?」と色んな人たちに言われながら、斜めになった甲板で色んなスポーツを楽しむ人々のオモシロイ光景にひたすらカメラを向けていた。



そして今晩は、夜の12時が来たところで11時に時刻補正。しらせは徐々に西進しているため、これからしばらくは時間を得する日々が続くらしい。飛行機でひとっ飛びな旅行では味わったことのない不思議な感覚。
明日の朝は実質1時間寝坊ができることになるので夜更かししたいところだけれど、そろそろオェ〜もやってきそうなので、そろそろ眠ろう。