激動の2017年さようなら

S16(参照:「超ホワイトクリスマス」)から昭和基地へ戻り、次はルンドボークスヘッタという沿岸の露岩地帯へ調査に出かける予定になっていた。が、やはり風の強い日が続き、予定通りに行くのかどうかギリギリまでわからない状況だった。しかし、ラッキーなことに当日は風も弱く天気も抜群で、とても良いテント生活ができた。


ペール缶トイレ用の小さなテントもあり落ち着いて用を足すことができる。

ここはS16と違って地震計の保守作業も雪に埋もれていないのがやりやすい。重しの石をのけて分厚いカバーを取り外せば中の様子をすぐに見ることができる。

先人からの置き土産発見↓ 賞味期限にビビりそのまま残置。

S16は本当に真っ白な世界だったけど、こちらルンドボークスヘッタは赤茶けたマーブル模様の岩肌がむき出しで、雪のないところを見ていると、まるで火星にでも降り立ったかのような風景だ。遠くからテントを見ると、すごいとこに寝泊まりしてるんだな〜とつくづく思う。

29日から正月あけまでここに滞在する予定だったが、2日にブリザードがくるとの天気予報で急遽ピックアップのヘリが31日に来ることになった。さすがにヘリのお迎えも来ずテントで停滞というのはコワい。31日の朝はまだ天気が良く、ヘリからの眺めは、ホントに天気くずれんの?と思うくらいにキレイだった。


おむかえのヘリを待つ間に記念撮影↑


↑大陸から押し出されてくる氷がちぎれて海に流れ込んでるカンジがわかる

昭和基地に帰ってきたおかげで、年越しはみなさんと一緒にしらせで過ごすことができた。昭和基地のすぐ沖に停泊中のしらせまで、雪上車に引っ張られる橇に乗って大移動。海の上をこんなデカい車で走っているのかと思うと、ちょっとビビる。
久々のしらせで久々にお金を使って自販でジュースなんかも買ってみた。夕飯には年越しそばをいただき、2018年の始まりを告げるしらせの汽笛を聞いて眠りについた。激動の年2017年が終わっていった。